特例公債法案の不成立を理由として、7日、予算執行抑制策が閣議決定され

た。地方自治体への地方交付税、独立行政法人の運営交付金などが対象。復興

予算の大幅な使い残しや、おかしな使い方も指摘されている中、本来ならまず、

使い残し分や組み替えによる対応などが検討されて然るべきだ。こうした工夫

なく、敢えて地方などへのしわを寄せようとするのは、特例公債法案を人質に

とろうとする自民党への反発を強めようとの戦術と見ら手も仕方ないのでない

か。

 

その一方、来年度に向けての予算概算要求は、同じく7日に締め切られた。

こちらの要求総額は、過去最高の102兆円。4年連続で過去最高を更新した。

「財政状況は危機的、だから消費税増税が必要」・・・といっている最中に、

政府内でこうしたことが起きるのは、ふつうに考えれば理解不能だろうが、政

治状況を考えれば当然のこととも言える。

 

つまり、選挙が近づく中、政治家たちは、選挙戦術としての予算バラマキを

志向するはず。関係団体などに対し、「自分が頑張って予算をつけた」と恩を

売る、という昔ながらの手法だ。そうしたことが見込まれる中で、役所からす

れば、敢えて今、本当に必要な事業に絞り込み、抑制的な予算要求を行う理由

など全くない。思い切り広げて出しておこうという方向に、すべての省庁・関

係部局が走ったのだろう。

 

伝統的に、概算要求とあわせて、各省庁で「来年度の重点施策」といった資

料を公表することが通常。来年度に取り組む重点や新機軸を打ち出す。

この9月に公表された各省庁の資料をみると、重点や新機軸に乏しく、「と

もかく思い切り広げておこう」という姿勢ばかりが見て取れる。

例えば、経済産業省の「平成25年度 経済産業省政策の重点」をみると、

そもそもページ数からして90ページ超という異例の分量。内容は、「エネル

ギー需給構造の強化」「稼げる産業群の再構築」など、昔ながらのお題目が総

花的に連ねられている。

http://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2013/index.html

 

こうした概算要求を、年末までの政府での予算編成プロセスで、内閣主導で

戦略的に編成し直し、本当に必要な事業に絞り込むことは、期待できるのだろ

うか。

来年1月の通常国会における予算審議に、課題が持ち越されることになりそ

うだ。